株を買うならやはりアメリカ株なのか…『2050年の世界 見えない未来の考え方』
未来予測系の書籍はおもしろい
自分はこの先どう立ち回ればいいのかはやはり世界がどう動くのかを知ってから決めねばならぬ。
ひとまずやはり英語を学び、アメリカ株は買っといた方がよさそうです。
『2050年の世界 見えない未来の考え方』の著書
著者はヘイミシュ・マクレイさん。
英インディペンデント紙経済コメンテーター。メール・オン・サンデー紙に経済・金融に関するコラムを執筆。ガーディアン紙、インディペンデント紙の金融面エディターを歴任。英国プレスアワードの年間最優秀ビジネス・ファイナンス・ジャーナリスト賞など多くの賞を受賞。
主な著書に世界的ベストセラーとなった『2020年 地球規模経済の時代』(アスキー)、『キャピタル シティ──挑戦するロンドン国際金融センター』(フランセス・ケーンクロスとの共著、東洋経済新報社)、『目覚めよ!日本──ニューエコノミーへの変革』(中前忠との共著、日本経済新聞出版)など。(Amazonより)
目次
世界の現在地
序章 2020年からの旅
1章 わたしたちがいま生きている世界
変化をもたらす五つの力
2章 人口動態―老いる世界と若い世界
3章 資源と環境―世界経済の脱炭素化
4章 貿易と金融―グローバル化は方向転換する
5章 テクノロジーは進歩しつづける
6章 政府、そして統治はどう変わっていくのか
2050年の世界はどうなっているのか
7章 アメリカ大陸
8章 ヨーロッパ
9章 アジア
10章 アフリカ・中東
11章 オーストラリア、ニュージーランド、太平洋
本書の大きな考え方
12章 この先の世界を形づくる大きなテーマ
『2050年の世界 見えない未来の考え方』を読んで覚えておくこと
『2050年の世界 見えない未来の考え方』を読んでのアクション
ここで重要なのは、さまざまな理由から、英語圏の重要性は人口でも経済規模でも相対的に高まっていくことだ。この点はまだ広く認識されていない。
P401
2050年にもアメリカの人口が増えていること、アフリカ大陸では英語を話すナイジェリアの人口が最も増えており、アジアではインドの人口が増え、オーストラリア、イギリスと英語話者がどんどん増えていくということ。
英語の重要性は今後高まり続けるようです。
2045年には日本の労働力の4分の1が75歳超えになる。
P121
日本は経済成長という意味ではほぼ絶望。失われた20年といわれるが、経済停滞は20年で終わらず、この先も続くと本書では書かれています。それを打開するには移民をいれるしかないが、それは日本人が拒否している状況ではそれも無理。
ただ、生活水準が下がることを若い世代が受け入れる覚悟ができている現状では、対策はできているともとれるという感じ。
引用
教育、文化、人口流入は、つぎの世代のアメリカを特徴づける非常に大きな強みであり、21世紀前半にこの巨人が後退することはないだろう。(P61)
世界の人口はどれくらいになるのだろう。2019年なかばには77億人だったが、2050年には100億人弱になる見込みである。(P117)
ヨーロッパはつぎの日本と言われている。(P122)
アフリカの人口は爆発的に増えると予想されており、それこそ信じられないほどの勢いで増える。(P128)
暗号資産は行き詰まり、どこかの段階で資産としての価値を失うだろう。国の通貨はテクノロジーの攻撃を跳ね返すが、ドルの役割は徐々に後退していく。
テクノロジーはしかし、新しい暗号資産を創造するのとはまた別の方法で、金融のあり方を大きく変えていくだろう。まず、オンライン取引がだんだん現金にとってかわる。(P181)
2050年の世界はどうなっているのか
アメリカ合衆国、支配的な大国であり続けるだろう。
カナダ、アメリカが繁栄すれば、カナダは繁栄する
ヨーロッパの重要性は下がっていくだろう
中国経済は2030年代まで着実に成長するが、それはこれまでよりゆるやか。2030年代か40年代に何らかのショックが起きて、景気が急激に悪化、2040年代は失われた10年になるがその後回復の可能性。
インド、2050年への道のりは障害と危険だらけになる。国のインフラを改善しなければいけない、教育水準を高める、格差問題
日本は高齢化する先進世界の先頭を走っている。(P336)
日本
豊かな国であり続けるが、労働力は速いペースで減少するので、小さな町は放棄され、田畑は森に戻り、工場は高齢者のコミュニティに置き換わる。今以上に穏やかになる。経済大国ではあり続けるが、財政状況が悪い。これは持続不可能で、30年のどこかでどのような形態かわからないが、デフォルトがおこる。
高齢化する国民は高齢者のニーズを満たす日本をつくりたいと思うようになる。それは外の世界に目を向けず、内向きになるということだ。実際、過去30年間にだんだんそうなってきている。(P336)
労働力が急速に縮小するなかで、対GDP比で世界最大の公的債務残高は維持できない。この状況が持続不可能なことは、数字を見れば明らかだ。日本社会は強靭だが、混乱と痛みを伴わずに公的債務問題を解消できるとは思えない。(P338)
インドネシアの問題は多い。気候変動のリスクがきわめて高い国のひとつであり、宗教の問題も多い。
タイとマレーシアは繁栄し、先進国になっている。2020年の韓国並みになる。それにベトナムが少し遅れて続き、それにラオス、カンボジアが追う。
次の30年に世界がどうなるのかを左右する10項目
1、アメリカの政治体制が崩れる
もしアメリカが自信を失ったら、世界はいまよりはるかに危険な場所になるだろう。(P379)
2、中国、インド、アメリカの関係が悪化する
いずれにしても、両国間の緊張は2020年代を通じて高まるのは避けられず、世界全体にとっては非常に危険な時期になるだろう。(P380)
3、ロシアが強く出すぎる
4、サハラ以南アフリカが貧困から抜け出せない
5、宗教紛争が勃発する
6、環境の悪化と気候変動を元に戻せなくなる
7、新型コロナウイルスの影響が尾を引き、そこに別の新たな脅威が襲いくる
8、中東がさらに不安定になる
9、情報革命は恩恵をもたらさず、弊害を生み出すかもしれない
10、民主主義への脅威
つぎの世代の世界を形作る要因で最も重要だと思う10の考え方
1、中間層の世界
2050年には、世界の人口の約3分の2は中間層か富裕層になる。(P391)
ひとつ確実に言えることがある。中間層の世界は人類の歴史の中で存在したことがない。(P395)
2、アメリカはいまよりも穏やかになり、居心地がよくなり、自信を深める
ほぼ確実なのは、アメリカの人口が増え続けることだ。そのためアメリカは先進世界でいちばん若い国であり続ける。人口が増えればGDPは増える(ただし、1人当たりGDPが増えるとはかぎらない)。若者が多いと経済の活力は増す。中国の経済規模がアメリカを超すときには、中国の人口はほぼ確実に減っているが、アメリカの人口は増えつづける。(P396)
3、アングロ圏の台頭
英語圏に関する本書のテーマの一つは、英語を話す国々は、好むと好まざるとにかかわらず、つぎの30年に重要性が増すであろう非公式な集団を構成している、というものだ。(P400)
4、中国―世界最大の経済国は攻撃から協調へと転じる
5、EUは中核国と周辺国に分かれる
ユーロが生き残るとしても、ドイツを中心とする小さな通貨圏になるというのが、本書の予測である。(P408)
人類の未来を形づくる力を生み出す決定は、ほかのところで下されている。その一つになるのがインドだ。(P408)
6、インドとインド亜大陸―明るい未来は手の届くところにある
7、世界におけるアフリカの重要性が高まる
道のりは険しいだろうが、アフリカは多くの部外者の評論家が予想している以上に成功し、世界経済における役割が大きくなる。これが本書の判断だ。(P410)
8、グローバル化は、モノの移動からアイデアと資金の移動へと方向転換する
9、テクノロジーが社会課題を解決する
10、人類と地球のより調和のとれた関係